4月･･･。それは新たなる出会いの季節である。新しいクラス、新しい学校、新しいライフステージ･･･。新たなる出会いに心弾ませ、楽しみにする期待と、一方で新しく出会う人たちと上手くやっていけるか、新しい環境に馴染めるかという不安が同居する複雑な季節でもある。

我らが宇大囲碁部でも、毎年この時期になると新入生との出会いを皆楽しみにして、そわそわし出すのが季節の風物詩となっている(編集者だけかもしれない･･･？)。

今年はどんな子が入ってくるのか、どんな碁を打てる人が来るのか。考えると楽しみは尽きないが、何はともあれ、地に足つけて新入生に囲碁部の存在と楽しさを広めるのが、やはり新歓期間という対局での急場である。

こうして代替わりした新部長を中心に、新歓計画の立案、部室の掃除、碁石磨き、モテファッション･トークスキルの習得、ポスター作成、ビラ配りなど、囲碁部のメンツは新入生誘致に勤しんだ。

4月中は火曜日、水曜日、金曜日と週3回もの高頻度で新歓を開催。今年からはコロナの制限が撤廃されたことを受けて、週1回は食事会を開催。今までコロナの制限が当たり前だった世代である編集者、在学4年目にしてようやく｢本物の新歓｣なるものを知ったのだった。

(いや、僕だってこんな新歓初めてなんだから、僕もご飯奢ってもらいたいよぉ･･･？)

おっと心の声がつい漏れてしまった。自らの財布は痩せ細ろうとも、これからの囲碁部を支える新入生たちには良い思いをしてもらえれば、それで私たちは満足なのである。

こうして4月中は、かなりの回数にわたって新歓を行ったが、結論から言うと今年は、

｢大当たり」

だった。

来てくれた新入生は、累計でおよそ15人(くらい)。この数字は、囲碁部であれば正直前代未聞である。そして、そこから入部してくれた新入生は、なんと10人前後。

ほとんどの新入生が入部してくれたことになる。

そして、嬉しいことに女子部員が新たに4人も入部してくれたことにより、いつの時代もむさ苦しい野郎どもだらけだった部室には、かわいい女の子たちの賑やかな声が聞こえるようにもなった。

毎年毎年、｢新入生来ない･･･。どうしたらいいんだ･･･」と頭を抱えていたのが夢だったのかと思うほど、今年の新歓と新メンバーの入部は大盛況で、来てくれた新入生たちを愛でつつ、これからの囲碁部が楽しみでしかたない、現４年の編集者であった。