2024年
2月22日~25日
春合宿in北部白山
H沼、N西、他1名
春合宿は白山の大汝峰を目指す。
〈アプローチ日〉
17:00志賀駅で集合し、車で白山一里野に向かう。
途中、武生の松のやとGENKYで最後の補給をし、石川県道の駅瀬女で車中泊。
〈一日目〉
7:45白山一里野スキー場到着。
毎回準備にかなり時間がかかるので今回は余裕があった。
8:45ゲレンデトップを出発。
先週の異常な暖気のせいで雪解けがかなり早く進んでいた。
ワカン、スノーポンが最適かな。
雪庇に惑わされる事があり、奥長倉避難小屋手前は崩れかけの雪庇を歩いてしまった。
四塚山がチラチラ見えるが、天気はどんよりしている。
14:50奥長倉避難小屋到着。
2階にテントを張り、ぬくぬくと過ごす。
天気図を書いてから窓を開けると小松側がよく眺められる。
3週間前にH沼が福岡に行った時に安く仕入れたインスタントのもつ鍋を使い、豪華な鍋パーティーが開かれる。
明日の白山を楽しみに寝床につく。
〈二日目〉
6:20餅ペミラーをすすり、テントをデポして出発。
奥長倉から主稜線に至る尾根はこれまでと違って斜度が急になる。
アイゼンを装着し、ストックをピッケルに交換する。
ずぼる事もあるが、高度が上がると雪はしっかり締まっている。
美女坂の頭に登ると広い雪原歩きになる。
主稜線の全体像がわかりやすく、かなりガスっていたが迷う事は無い。
co2300より上になると少し吹雪かれる。風下を探した結果、大汝峰の手前の七倉山ピークでイグルーを作る。
完璧なイグルーを作ったつもりが、隙間がところどころあり、欠陥住宅を建ててしまった。
寝ている時に雪がすごく落ちてくる。
油揚げとベーコンが入ったうどんをすすり、寝袋に潜り込む。
湿ったものは全て凍り、翌朝起きた時はー15℃だった。
〈三日目〉
靴が凍っていた。
好天そうなのに靴を履くのに時間がかかり、寝袋から脱出するのが遅くなる。
ガスもつかず、朝飯は行動食にする。(ガスヘッドが問題だっただろう)
8:40イグルーにデポして大汝峰を目指す。
コルを超えた先に風が少ししか吹かない吹き溜まりがあった。
「ここでイグルーを作っとけば快適だっただろうな」
9:30大汝峰登頂。
「山を続けてて良かった、これまでいろんな転機があったな」とN西が急にH沼に感謝する。
それもそのはず、冬山を始めてからほとんど悪天で、今日のような北アルプスを全て見渡せ、伊勢湾までも望めるほどの最高な好天は初めてだった。
日の出もきれいだっただろうな。
出発が遅くなったのが悔やまれる。
大汝峰から七倉山を見ると、我らのイグルーがポツンと、まるでケルンのようだ。
登頂した余韻に浸りながら、イグルーに帰ろう。
写真をいっぱい撮り、アイゼンでC1に帰る。
かなり暑かったのでベースだけで十分だ。
百四丈滝まで下りるかスルーするか迷っていたが、思いのほか主稜線からもよく見え、20mほど下の木にしがみつきながら鑑賞する。
さすがに滝壺まで200m上り下りするほどの余裕はない。
主稜線を楽しみ、長倉尾根を下りる。
15:00C1の奥長倉避難小屋に帰着。
予定ではもう一泊する予定で、泊まるかその日中に下山するか迷ったが、明日からの悪天の中下山するなら夜に下山するほうがまだましという事になり、急いでデポしたテントを詰め込む。
この尾根を3度歩いているので大まかなコースタイムと道が分かり、結果正解だった。
co1549の分岐で日が沈み始める。
H沼は途中でヘッデンが壊れ夜に歩くのは心配だったが、満月の光に照らされたので安心した。
白山一里野スキー場トップに着く頃には満月と満点の星空が光る。
19:15ゲレンデのチャンピオンコースを尻で滑り、スキー場の駐車場に下山。
次の冬はどこを登ろうか。