2023年
3月17日~22日
北海道遠征in利尻,芦別,樽前
H沼
北海道遠征,(樽前山,利尻山,芦別岳)
樽前山と風不死岳を周回しました。
スキー場入口(道央バス)→樽前山ゲート→7合目登山口→樽前山→風不死岳→北尾根登山口→支笏湖分岐点
【3月17日】
千歳から道央バスに謎のスキー場入口まで乗り、そこから樽前山に向かう。
樽前山のゲートで装備を整え、7合目に向かう。
スキーヤーと同時出発になり、4合目まで一緒に進む。
7合目の駐車場に到着。ここをキャンプ地とする。幸い、トイレが使えた。
今回は風が気になったため、深く掘って雪のブロックを作る。
北海道遠征の食料はかつ丼と親子丼風味の炊き込みご飯とみそ汁味のわかめうどん1週間分である。
どちらも永遠に食べられない味で、食べるのに嫌気がさした。
【3月18日】
日の出を見たかったが起きられず、ゆっくりスタートする。
風不死岳が輝いて見え、計画を風不死岳に周回する行程に変更。
変に斜めに歩かず直登すれば良かった。
07:45樽前山を登頂。
北海道らしい広い展望が見れ、北海道に来たと感じさせられる。
お鉢を半分巡り、風不死岳に向かう。
休憩中にテントが転がっていき、北海道遠征が今日で終了しそうになった。
09:50適度に現在地確認をしながら風不死岳に至った。
ここからは登山者とたくさん遭遇し、人里に近づいてきた。
無事下山し、北尾根登山口から支笏湖分岐点までとても遠い道のりを歩き、公共交通機関を使って札幌に戻る。
利尻山(北峰・南峰)を鴛泊コースからピストンしました。
海抜0m→利尻富士町鴛泊駐在所→北麓野営場→ポン山→c1.450m→長官山→利尻山南峰→長官山→北麓野営場→海抜0m
【3月18日アプローチ】
20日がチャンスだと考え、利尻島に上陸を計画する。
樽前山-風不死岳の縦走で少々力を使ったので、札幌で食料探しと飯を楽しみながらゆっくりした。
札幌駅でファイターズガールが宣伝チラシを配布していたが、マットやピッケル、スノーポンを外付けしていたせいか何回も前を通ってももらえなかった。
22:00すすきのから稚内行きバスに乗る。
3列シートで毛布付きだったので、かなり快適であった。
乗客の途中休憩を挟まなかったが、翌6時着なので我慢する。
【3月19日】
稚内フェリーターミナルに到着。
素晴らしい日の出を拝めて、清々しい朝になる。
問題のフェリーの運航だが、今日は無事出航できる。
だが、やはり宗谷海峡。船がかなり揺れる。酔わずに無事利尻島鴛泊港に着岸。
今日の目標は5合目付近の山麓にテントを張ることである。
ぺシ岬を登ってから、鴛泊駐在所に登山届けを提出し、北麓野営場まで歩く。
ここで冬靴とスノーポンの装着、衣類調整をする。
時間があるのでポン山を登る。
夏道は全く分からなかったが、尾根伝いを意地で登ったおかげですぐに登頂できた。
ここでまさかの登山客と10人近く出会えた。
ここから予定の5合目付近の幕営地まで直進する。
コンパスの針に頼って、真っ直ぐ歩いた。
13:00にco450m付近に到着。ここをキャンプ地とする。
予想より雪が少なく、また風が強かったので設営に苦労した。
雪を融かした水は枝がよく混ざっている。
気象速報やまテン、高層天気図を確認し、明日がチャンスだと決断した。
19:00に寝袋に入る。
明日が楽しみだ。
【3月20日】
03:00に起床。
03:45まずいうどんをすすって出発。
ズボ足でも行けそうだったが、結局アイゼンが必要になるので6合目から装着。もうこの時点で風が強い。
長官山まで登る途中で日の出。急いで長官山に登って朝焼けの利尻山を見たいが全く進まない。
06:00長官山を登頂。まだ朝焼けは残っていた。ガス、雲が山肌にかからず想像以上の美しい山体だった。
利尻避難小屋まではトラバースをし、スイスイ移動できた。ここで一部デポして登る。
流石に26kg担いで登ると強風に煽られ滑落の可能性があった。
荷物が軽くなっても最後の利尻山北峰までの登りは厳しい。
足跡の雪が空に舞い、自分へと強烈に当たる。そのため、今シーズン初めてゴーグルを使用した。
07:40利尻山北峰を登頂。快晴であった。
頂上付近はこれまでの道のりより風が強くない。
雪質と天候がとても良く、冬季しか登れない南峰を目指した。
痩せ尾根を張り付いて登る。
08:00に南峰を登頂。
もうこのような素晴らしい快晴の中で利尻山に入れることは極めて稀なので、南峰と北峰に合わせて1時間ほど滞在した。
この景色を目に焼き付け、下山を始める。
山頂から小屋に下りる時も地吹雪が舞い、とても痛かった。
避難小屋で改めてパッキングをする。
長官山まで歩いてもまだまだ雲に隠れる様子が無い。
気温も上がりすぎたため、とても暑くなり、またバリズボが登山口まで続いた。
北麓野営場で登山装備を片付ける。
海岸までのロードで鴛泊駐在所に下山した旨を連絡する。
ホームセンターで食料をこれでもかというほど買い込む。それをぺシ岬でありついた。
2時間滞在していてもここは飽きない景色であった。ここは利尻島の中で最も落ち着く場所だ。
出港直前まで利尻山に雲がかからず、奇跡的な1日に登れて光栄であった。
お土産に利尻山関連グッズを買う。
17:00鴛泊港を出発。
本当は1週間滞在するつもりだったが、なんと2日で片付けてしまい、心残りがあった。
夏に人生3度目の利尻に行きたい気持ちが強まる。
正直なところ利尻山は冬に登る所ではない。
帰りも船がかなり揺れた。
この日は稚内駅前に新しくできたゲストハウスでゆっくりする。
【3月21日移動のみ】
この日は富良野市の山部にある芦別岳までアプローチする。
この日は遅めの出発。
10:24の名寄行きに乗り、乗り換えをして旭川に向かう。旭川まで6時間かかった。
ここから観光路線の富良野線に乗車。
18:00に富良野に到着。
もうすぐ廃線になる東鹿越までの根室本線に乗車し、1人山部駅で下車する。
セイコーマートで腹を満たしてから、北海道の真夜中を1時間歩く。
予定していた山麓野営場は雪に埋もれてある。
誰も通らなさそうな雪の無い歩道をキャンプ地とする。
これまで雪上で寝ていたため、かなり暖かく感じる。
21:00に就寝。
芦別岳を冬尾根でピストンしました。
冬尾根登山口→半面山→芦別岳→半面山→冬尾根登山口
【3月22日】
05:00に起床、06:00に撤収。
登山口が見当たらず、道路の脇にあるそれらしい所から登る。
冬尾根なので印がかなり少ない。そのため、地形図をよく確認しながら登ることになる。
半面山まで登ると一気に景色が開け日射が暑い。オーバーを脱いで登ることになる。
バリズボも多く歩きにくい。顧問から芦別岳の最後の登りに気をつけて登るようにと指摘があった箇所を難なく突破。
12:30芦別岳を登頂。
今日も快晴で大雪山系や18日に登った樽前山方面も見れるぐらいの大絶景であった。
山頂に長居してから足早と下山する。
無事に道路に下山。
装備を片付け、山部駅に戻る。
北海道遠征はこれで終了。
この後は上越国境を縦走しようとしていたが、縁があってGWに立山周辺の山を登る事になる。
あとがき
摂南大学ワンダーフォーゲル部は約20年前までは本格的な冬山を精力的に登る団体でした。しかし、部の衰退や低迷でそのような機会に巡り合えませんでした。
コロナ禍で2022年の4月まで部員は0人でしたが、徐々に意欲的な部員が入部するようになり、新しいワンダーフォーゲル部が誕生しました。そのため、2022年度に部が一掃された結果、どのような方向に向かっても指図されずに動けました。
よって、冬山の活動を再開する事を決めました。結果的に冬山の希望者は部長1だけでした。そして、2022年度の目標は具体的に冬期単独利尻山の登頂を目指す事にしました。
なお、北海道までの大まかなアプローチは18切符在来線のみ、ディパートは18切符在来線のみで稚内から四国。
2023年度は本格的な冬山も登る部員が3~7人に増える予定です。